慢性胃炎の原因とは・慢性胃炎とピロリ菌の関係
慢性胃炎が起きると腹痛が起きたり、食欲不振や胃もたれなどが発生します。しかも、慢性は急性とは違い、慢性的に起きるもので1ヶ月、継続して起きたりする、非常に治り難い病気です。
急性胃炎の場合は、4~5日間ほどで治りますが、慢性胃炎は長期間続きます。しかも慢性胃炎には原因があり、原因によって、慢性胃炎が起きているとされています。
では、慢性胃炎の原因や慢性胃炎とピロリ菌の関係はどのようなものでしょうか。
慢性胃炎の原因とは
慢性胃炎の原因とは、ほとんどピロリ菌によるものの可能性が多いのです。ピロリ菌は正式名称「ヘリコバクター・ピロリ菌」と可愛い名前ですが、胃の中で悪さをする悪い菌です。慢性胃炎にはほかにも様々な原因があります。
自己免疫によって慢性胃炎が起きる
自己免疫によって慢性胃炎が起きる可能性もあると言われています。通常、体は病原体が入ってきた場合、排除しますが、慢性胃炎は胃の粘膜を病原体とみなして、攻撃する時に慢性胃炎が起きるとも言われています。
タバコやアルコールで更に強くなる
タバコやアルコールを病原体と見なして、攻撃因子が強くなる場合があり、タバコやアルコールは胃の粘膜や血流を悪くしますので、胃の粘膜自体も弱まります。
慢性胃炎の原因はピロリ菌が原因
慢性胃炎は以前まで、年齢と共に胃の粘膜は荒れていくと考えられていましたが、ピロリ菌の発見によって、胃の中で長期感染するというのが分かったのです。
ピロリ菌は4つのべん毛と呼ばれるしっぽがあり、べん毛を回しながら胃の表層粘液の中をぐるぐるとまわっています。しかし、普通の菌は胃の中では活動することができません。
ピロリ菌はウレアーゼと言われる液を出しながら、自分の体の周りをアンモニアで囲み、胃の仲の酸を中和し、胃の中で何年も生き続けます。
胃の中をぐるぐると回り続けますが、胃に感染してから、何年か経った時に、腹痛や胃の痛みが発生するようになり、慢性胃炎が発覚します。
ピロリ菌が感染する経路
ピロリ菌は人間の体に小さい頃に感染する可能性があり、口から口へ移ったり、便から口へ移る場合もあります。飲み水や食べ物の中から口に入るとされています。
しかも、40歳から80歳の方は、現在のように生活環境も整備されている状態ではない、水を小さい頃に飲んでいた時もありますので、ピロリ菌がいる可能性が非常に高くなります。
子供の時は、胃酸が弱くピロリ菌が生き延びやすくなり、感染しやすい状態で、母親からの口移しなどで移ります。
慢性胃炎とピロリ菌の関係とは
慢性胃炎とピロリ菌には関係があり、ピロリ菌がグルグルと胃の中を回り始めると、アンモニアで包まれているピロリ菌は、胃の中を傷つけて行きます。
何年も経って、何度も傷つけられていると慢性胃炎が発生し、気が付かないまま放置すると、傷ついた部分をさらに、ピロリ菌が傷つけて、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎となります。
ピロリ菌が感染していて、粘膜を傷つけ、胃を抉る場合もあります。何年も感染しっぱなしになり、痛みは激しく、感染している部分が広がり、胃がんになる可能性が高くなります。
慢性胃炎には、様々な原因があるものの現在まででは、慢性胃炎の直接的な原因は分かっていません。ピロリ菌は慢性胃炎になる原因ですが、ピロリ菌を取り除いても慢性胃炎に罹る可能性はあります。
しかし、ピロリ菌に罹っている方の胃は、老化現象が激しく、ピロリ菌を持っていない人はみずみずしい胃をしている方もいます。ピロリ菌に感染していると慢性胃炎を発症する可能性が高くなりますので、胃の検査を定期的に行うと良いでしょう。